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目に見えない迷路の中を、迷うのではなく、正確に辿っていると、不思議と自由を感じる。Library - original jazz band official site |
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日記 2014.4.21
「神と人」
「カミ」って言葉がとっても普及してますね。「神:凄い事をやる人」といった感じでしょうか。それはさておき、持論/仮説ですが、「神」になるのって、「上」でも「下」でも「人」から離れればいいのだと思います。「下」の最悪の例えだと戦争。戦争では公にバンバン殺人しますが、別に神軍とか言わなくても、霊的には、人を殺める兵隊さんは、その瞬間立派に神だと思います。「上」の例えだと、権力や地位と同化したり、才能や能力や属性と同化したり、音楽に感動して湧いたイメージと際限なく同化してしまったり。「上」でも「下」でも本人が神化、同化してしまってる場合(戦争のときは選択肢は無くなるかもしれません)は「神」に憑かれ、振り回されているんだと思います。それに比べて「人間であること:同化せず、振り回されずに生き続ける、距離感が深まる事によって、人間はより人間に、神はより神に、深化して行く終点の無いプロセス」その事の難しさと意義深さを、ひしひしと、感じる今日この頃です。別の言い方をすると「神」という言葉程、人間臭い言葉は無い、という事でしょうか。(犬や猫などのペットや、動物が与えてくれる安心感は彼らがその点を既にクリアしてるからかも知れませんw)。
2014.4.20
「高い壁について」
最初は自然にこの日記上で発生したのですが、自分を知る為に、心に浮かんだ事を、素直に、そのまま書き記す、都合良く逃げたり、面白くしようとしたりせずに、その作業を、出来るだけコンスタントに、「生き物観察日記」の様に、書き記してきました。最初は40回続けたら、止めるつもりでしたが、そんな作為的な思いは不自然であることに気付き、66回目で、「頭に来て、舞台背景を引き裂き、舞台裏に降りて行く」という連想が出てきた事をきっかけに、この場で続けるのではなく、舞台裏というと大げさですが、同じ「長方形」でもスクリーンではなく、ノート上にプライバシーを守って続いて行くと思います。その成り行きでまた復活するかもしれませんが、どうも自分の心は、螺旋状に進む傾向が在る様なので、何とも言えません。
ごく控えめに言って、この作業を通じて、「分かる」のでは無しに、自分の事を「身近に知る」事がこれほど出来るとは思ってませんでした。40回で終わらず、今日も続いている理由だと思います。
2014.4.19
「高い壁66(最終回)」
歩いて行く、灰青緑の地面の上を、山脈の様に連なり、そびえている花弁の方へと。 自分が、匿名的な小人に、なった様な気がする。 小さな影の様な、白と黒だけで描かれた、2次元的な、男、という記号、になった気がする。 「非常口」のサインの人型の様な、奥行きの無い、表情も無い、スーツ姿で、髪を7:3に分けた白黒の、2次元「サラリーマン」の記号に成った感じ。 目は描かれていない。 そんな紙の切り抜きの様な自分が歩いて行く。 奥行きが無いので、舞台の上を、下手から上手へと、横切る様にしか動けない。巨大な花弁は「背景」として、ステージの後ろに遠近法で描かれている。 どんなに歩いても「絶対に」辿り着かない。 2次元の自分!目も無いので、泣きも笑いもしない。 2次元の世界に遠近法で描かれた奥行きには辿り着く事は出来ないだろう。 頭に来る。 「俺は2次元じゃない!」と言って、「自分の手」で舞台背景の絵を破り、引き裂く。 気付くと歯止めがかからなくなり、舞台の隅から隅まで、覆っていたその絵を、バラバラに引き裂いている「ふざけるな!」と言う。出来ればこの舞台も、壁も、天井も、全て、壊そうと思う。 だけどそれは出来ない。その型は、長方形の間口は、守られなければならない。 そこには奥行きがある。 長方形の暗闇が、舞台裏へと繋がっていて、1人分の、木製の階段が、5段位在り、舞台から降りれる様になっている。 その階段を降りる。5段かと思ったが、もっと深くまで、続きそうで、足元が暗く、光の無い世界へと、降りて行く。 木の階段の軋む音が、うれしい。
2014.4.18
「高い壁65」
暗黒であると同時に、灰色がかった黄緑色、あるいは灰色がかった水色でもある、様に感じる。 それ以外、今は身動きがとれない。それで良いのだと思う。 少しだけ斜め上から、離れたところに在る巨大な花弁の連なりを眺めている。 花弁の1つ1つは恐らくビルよりも大きい位。とてもしっかりした建物の様な印象を受ける。 特に背景が暗黒でない時は、オレンジに光る縁の部分以外の色が、灰緑、灰水色に変わるので、質感が分かり易い。だけど同時に暗黒でもあり、その時はオレンジの光だけ浮かび上がる。 同じ一つの視点から眺めている。 暗黒でない時の方が増えてきているのか、変わらぬ暗さの中に目が適応しているのか? 明るい時には下の方に固い地面を感じる。 自分はその上を歩いて行く事になるだろうと、思う。
2014.4.17
「高い壁64」
今日もそこにいる。 花弁から、離れた水中に浮かんで、花弁を見ている。 数10mは離れていると思うが、数kmだとしても納得する。 暗闇が少し明るさを増している、のかもしれないし、目が慣れてきたのかもしれない。
2014.4.16
「高い壁63」
花はそこに在る。
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夢4/16: 実家に泊まった翌朝、食卓に母とついている。前回泊まったのは、終電を逃した時、10年以上前。朝食の時、唐突に年収は幾らなのか訊かれ、思わず、実際の倍の額を答えてしまい、「ずいぶんと少ないのね」と言われた事を思い出す。その時以来、実家には泊まる事は無かったが、今再び、同じ居心地の悪さを感じている。
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花はそこに在る。 近づけないのは、それが自分の心臓だから、なのだと気付き始めた。 それは大きくて、自分にはその一部しか見えない。
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数年前に見た夢を思い出す:
「母親の形をした何か。 母親の様に見えるが母親ではない。 布団のわきに立っている。 顔が少し違う、無言、怖い、目が怒っている? 骨張って、筋肉があり、少し男の様だ。 お前は誰だ?と問うも、無言。 しかし表情を見ていると何かが伝わって来る。 何が言いたいのだろう?何か言いたそうだ。 彼女は固い印象を与える。 例えば「それ」はよく見ると笑いたそうに見えなくもない。 しかし笑うと、全ては崩れ、形は変わり、色も変わり、内側から何かが膨張する様にめくれ、もはや母親のイメージを持たない、全く別の何か、に変容する事を知っている。 母親の姿をした敵陣にいる兵士にも見えなくもない。 それは困っているのかも知れない。」
2014.4.15
「高い壁62」
夢を見た。
夢4/15: 旅をしている。車(?)M君(高校時代の友人)と一緒。右に曲がるとトンネルが在り、それをくぐって、お土産屋のある、古いお寺の様な、観光地に着く。Sさん(妻の高校時代の友人)も携帯電話で連絡をとって合流する。ミツバチが作った蜜の塊?のお土産が名物らしい。巣の一部なのか?売っているおじさんが「以前は、これは丸いのを売っていたが、お客さんの要望で四角くなった」と、言って、以前のバウムクーヘンの一部の様な、四分の一円の蜜の塊と、現行型の石鹸の様な塊を見せてくれる。
2014.4.14
「高い壁61」
再び停滞している。 しかし、こうなるのを何かが待っていたのだと思う「あなたはしばらくここで休んでい」る様にと、言われたのだ。 恐怖を感じる。 花弁の縁のオレンジの輪郭が、細かい螺旋状のオレンジの渦巻きの集合である事が分かる。 オレンジの光はその線の内部に於いてゆっくりと循環している。
2014.4.13
「高い壁60」
暗闇なのに少し明るい。 下半身を起こすのをためらう。身体が鋳型に溜まっていた状態が好きだったのだ。 足は依然重く、液体のままの様に感じるが、上半身は起きている。 この中途半端さが不快感になる。 思い切って手をついて立つ、上半身と違い、足はまだ鋳型に貼り付いている。 つま先はまだ水のままだ、立てない。 諦めて再び横になる、眠りがやって来る、眠りの中で自分は再び液体になる。 そして暗い水中でオレンジ色に光る無数の花弁を見ている。 近付く事は出来ない。呼ばれている。再び身体が液体になる。
2014.4.12
「高い壁59」
暗闇の鋳型から、古くなったかさぶたがペランと剥がれるみたいに、身体が剥がれる。 身体の内部は水である。 悲しいかな、この時浮かんだイメージが、ピーター・ガブリエルのスレッジハンマーのPVの最後のシーン。 水でできた身体を、水でできた皮膚が包んでいる。上半身を起こしてみる。 こぼれないか心配。胸の辺りで水がチャプチャプ言う感じがする。 針などの尖った物でつつかれたら一瞬ではじけて流れてしまう気がして、心配になるが、皮膚はもっと強いのかも知れない。暗黒の中で起き上がる。 Peter Gabriel - Sledgehammer4:35 辺りから
2014.4.11
「高い壁58」
自分は水なので、動く事は出来ない、ただそこに溜まっている。 その中の心臓、が、想像を絶する構造を持っている。 自分のバンド、ライブラリの事を考える、無数に集められた、古代の書物、無数の花弁、無数の髪の毛。本の頁には何と書かれているのだろうか?何も見えない、何も読めない。 今在るのは、連なる花弁、オレンジ色に光っている。 液体である自分は、それを見ている「液体である自分」と、言う事によって、皮膚感覚が急に、意識される。ほとんど、その様な物を持ちたくはなかったのだが、「僅かな痒み」として、自分の皮膚を感じ始める。輪郭、と思う。
2014.4.10
「高い壁57」
それはそこに在る。暗闇の中に、無数の光る花弁。 オレンジ色の光の輪が、魚の鱗の様に形成されている。 それらは人が並べた物ではない。 人以前にずっとそこにそうして在った物だ。 そしてその事から、他の全ての自然の物が、そうである事に気付く。
呼ばれている。 だけど自分には、それに近付くすべが、未だ分からない。 その事自体も、呼ばれている、という事に含まれているのだ。 もう、焦る、という言葉は使わなくても良い。
2014.4.9
「高い壁56」
停滞。ここから先は、書き記す、という形では表現できない。行動の領域に入る。
補足: それは書き記されなければ存在できない。先を予測し、断定したかの様な、自分の判断は、自分の思い上がりをよく表している。書き記す。
停滞している。そしてそれはそこに在る。オレンジ色に光った無数の花弁は、鮭の卵を思い出させる。
2014.4.8
「高い壁55」
全てはそこに在る。慌てないし、圧倒もされない。 円形の花弁の端がオレンジ色に光っている。 よく見ると、それは無数の同じ円形の花弁の光が集まって構成されている。 子供の頃の髪の毛の世界の悪夢(2013.5.31)が、今ではこの様な構成を持った姿となって現れている。
2014.4.7
「高い壁54」
圧倒される。圧倒され続けている。 花弁がオレンジ色の光の輪の様に、どこまでも連なっている。 火の様でもあり、火ではない別の物の様でもある。
人型の闇に溜まった水であり、そのどこかに在る心臓、交差するX,Y軸、鼓動、血流、血流。
「温かい血が、理解を超えて、正しく流れている」
そう思った途端に、全てが緩み始める。 花弁がグラつき始め、血管は崩れ、揺らぎ始める。 主観 、、、主観の問題なのだ、客体の問題ではない。 ちょうど、間違った眼鏡をかけて物を見る様に、動いている物を「正しい」と言ってはならない。
自分が元の大きさに収縮する感じがする。収縮に伴い、花弁、心臓、温かい血が流れるのを感じる。 「ドックン」と動いている自分の心臓、それは自分ではあるが、自分の物ではないのだ、と思う。 感謝する。
2014.4.6
「高い壁53」
中心は底が知れない。 トンネルの様になっていて、層になった花弁が放射状に、無数に連なっている。 花には底が知れない奥行きが在る。 まるで合わせ鏡の様だが、鏡の様に、像が曇ったりはしないし、実際に奥に通じ、測り知れない。 それら各層が、一斉に同期して、血を送り出している。 各階層がパラレルワールドであれば、50などでは無く、無数に存在する。 そしてそれらは同時に、「1つ」の花であるのだ。 その前に、自我は軋む。 平衡を保つためには、今日を生きるしか無い。 生きるという事は、説明せずに、理解する事、なのかもしれない。
2014.4.4
「高い壁52」
2つのラインが交差する時、花は正確に血液を送り出す。 それは「1つ」という存在を表す。 もし50のパラレルワールドが在り、50人の心臓の持ち主が居たとしても、それは正確に同期している。 それは「1つ」という存在。 生は死を、死は生を含んでいる、その生も死も他のそれとは比較できない、言葉が同じ、というだけの話、ここに言葉の限界があるのかも知れない。 花弁が無数に増えている。だが中心は限りなく「1つ」なのだ。底知れない「1つ」なのだと思う。
2014.4.3
「高い壁51」
花は徐々にオレンジ色を帯び始める。中心の奥がほんの少しだけ光っている。 花弁が美しい曲線に凹んでいる。 花は真上から見ると、十字のクロスラインを思わせる。 それは規則正しく血を送り続けるが、見えないX軸とY軸が交わる花の中心の規則正しさに呼応している。
2014.4.2
「高い壁50」
花が咲き始める。心臓でもある花。 以前よりも大きく、鮮やかな色彩を帯びている。
2014.4.1
「高い壁49」
心臓が鳴っている。小さな赤い花を連想する。 何も壊さず、それは温かい血を送り続ける。
2014.3.31
「高い壁48」
「トクン、トクン、トクン、トクン」と遠くで鼓動が聴こえる。 それに会わせて、水面がかすかに波打つ。ほんとうにわずかな動き。 暗闇と、時折銀色に光る水のどこかに、小さな、温かくて、赤い心臓があるのだ。
2014.3.30
「高い壁47」
休んでいる。この記録も1日休んでみたが、鬱に押し流されそうになってしまう。そうすると、6匹いる猫達の世話や、諸々に影響が出るので、記録は続ける事にする。
休んでいる。闇によって形成された、人の形にくり抜かれた型に溜まった水の様に、ただ、そこにいる。身体が液体で、型が無ければ流れてしまうだろう。ひんやりとしていて、気持ちが良い。水面が時々銀色に光る。どこかの光を反射しているのか、それとも水自体が光っているのだろうか、そのどちらでもある様な気がする。
動く必要も、願望もなければ、その様な概念もない。
心臓だけが、どこかで、小さく鼓動している。
2014.3.28
「高い壁46」
「あなたはしばらくここで休んでいなさい」と女性の声がする。 「あなたは休む事に耐えられますか?」。
「はい」と答える。
2014.3.27
「高い壁45」
失った身体なのに、闇に包まれる事によって、皮膚感覚が甦って来る。心臓が形成され、鼓動を打ち始める。耳の上から、後頭部にかけて、闇の拡がりを感じる。 自分が、呼吸をしているのが分かる。 肩、腕、首、顔、頭、足、腰、腹、胸、と闇が自分を包んでいく。その感触に依って、身体がそこに在るのだ、と分かる。 身体の中に、水が満ちる。温かい血ではなく、ひんやりとした水。それはそのまま皮膚感覚になる。
2014.3.26
「高い壁44」
闇には奥行きがある。中学生の時にも、ここに来た事があったのに気付く。仙台の社宅に住んでいて、一人で湯船に浸かり、目を閉じて、上、下、左、右、前、後、の概念を一つずつ「無かった事」にしていく。すると完全な暗闇の中で、一時的に気を失った様になるのだ。
今、目の前にある闇と、同じ種類の闇だと思う。ただ、そこに奥行き、と言った構造を、気を失わずに見ているのは、良くも悪くも歳を取ったからだろう。中学生の頃に聴いた音楽は凄かった。
目を覚ませ、と思う。今、目の前に、闇があるのだ。もう、絶対に、同化できないし、気を失う事もできない。月並な言い方をすれば、汚れているし、傷付いているから。だけど、それ故に、闇は今ここに在るのだ。
気付くと、目の前にあると思っていた闇が、自分を取り囲んでいる。気を失わないし、同化もしない、できない。だけど、取り囲んでいる。取り囲まれる事によって、自分が今ここにいるのだ、と感じる事が出来る。中学生だった自分は、そのまま今の自分と、同一人物なのだと、何となく、沁みて来る。その間に、いろいろな事があったが、意識されていない、大きな部分、全く変わりようの無い部分があるのだと、少しずつ感じ始める。闇が包んでいる。
2014.3.25
「高い壁43」
暗闇を暗闇のまま扱えないものだろうか? 陰と陽の印は良く出来ていると思う。
昨日知り合いが、ある動画を紹介していて、その内容が、あまりにも、螺旋状に、この40日分の日記と、ひいては自分と、響いたので、少し驚いてしまった。科学的是非について何かを言う資格も、つもりも、自分には全くないが、イメージのみでも、自分には十分であった:
それはさておき、
暗闇が、息づいているのが分かる。それは温かく、命を持ち、本当に少しづつ、膨張している。
暗闇に光を当ててはならない、と思う。暗闇は、それ自体で存在し、おこがましい言い方しか出来ないが、生きている、と思う。自分も含め、全てはそこから出てきたのだと思う。自分たちより偉大なものを、人間は、いとも容易く壊してしまうのかもしれない。この様に言ってしまう事によって、偉大という言葉を使う事によって、それは既に汚染されてしまう。卑小化し、理解してしまう、思い上がり。人間にとって、一番の宗教はそれかも知れない:思い上がる事。それは、言葉、というシステム自体に含まれているのかも知れない。「暗闇の言葉」というものがあるのだろうか?それは直線ではなく、螺旋なのだろう。それは科学ではなく、心のこもった儀式、類型化される以前の芸術なのだろうか?芸術という言葉も汚染されている。
光の中でしか機能する事が出来ない、光の中で機能する事が全てとされてきた。
螺旋状の道を歩むとき、直線の光は、その先を照らす事は無く、そこには必ず闇が在る、先が見える、という事は無い。
補足;冒頭の動画について、科学的に是非を問う、という事が、光を当てる、という事だろう。その意味では、動画の作者の科学的態度も危ういのかも知れない。ただ、冒頭にも触れた様に、自分に取って同じ様に意味を持ち、リアルだったのは、嘘かもしれない、科学的プレゼンも含めた、心のインパクトだった。真偽は別として、「科学的プレゼンも含めたこの映像」に少なからぬ人が何かを感じている、という事実を、くだらない事、として片付けてしまうのであれば、自分は問題を感じる。そのような意味でも、これは、光を当てる、科学的なジャーナルでも何でも無く、正真正銘の「日記」だと思うし、そのスペースを大切にしたいと思う。
2014.3.24
「高い壁42」
時間軸が生まれた途端、爆発と収縮の1サイクルが、宇宙の誕生と、消滅の1サイクルになる。
全て、主観の問題なのだろう。何千億年か分からないが、永遠に思えるものでも、その中で、生まれてこなかったものは無く、死んでいかないものは無い。生まれてこなかったものだけが、永遠であり、死ぬ事が無い。
又、闇の多さに、改めて、驚く。光は、ごく僅かしか無く、我々が光として、認識している物はとても少ない。例えば、宇宙船の中は、絶えずライトで光っていなければ、作業は出来ないだろう。光を持ち運ばないと、我々は機能しないのだろうか? 自我=光 とも取れないだろうか?
自然の大半は闇で出来ている。地球に居る時だけ、その一周の半分の光が約束される。
「悪魔」はLucifer(ルシファー)と呼ばれ、「光をもたらす者」の意味が在る。同じラテン語源を持つ言葉としては、lucent(ルーセント)「light-bearing/光を保有する=光る」がある。これはアメリカの電話会社AT&Tが1996年に起こした Lucent Technologies という会社名にもなっている。
我々は物事の光の面ばかり、見たがるのだろうか?或は、全ての闇に光を当てないと、我慢できないのだろうか?自然の大半は闇なのに、と思う。
爆発と収縮、その引き延ばされた、そして一瞬で生じた、広大な時間、ごく僅かな光と、膨大な闇、死に向かっていく生。
2014.3.23
「高い壁41」
爆発と収縮が、呼吸の様に、或は心臓の鼓動の様に、思えて来る。それらは、新たに生まれた時間軸の中に、布置されていく。それは死を含んでいる。
拡張という形で形成されていく、灰色の時間軸、爆発と収縮の余剰、ごく僅かなアンバランス、或は不完全な表現、から、時間が誕生し、同時ではなく、運動が、交互に、分離し始めた。時間と共に、分離し、生まれ、死に向かっていく。
2014.3.22
「高い壁40」
爆発と収縮が、たとえ同時だとしても、収縮の際、その分だけ、灰色の空間が生まれる。運動の繰り返しの中で、その空間は存在感を増し、爆発に伴い、外側を拡げ始める。その分収縮時の空間も多くなる。それらが全て、同時に起きている、という「現象」。
巨大なマスとマスがこすれ合わさり、岩と岩がグラインドし合い、爆発と、収縮、そして拡張。それらが同時に起きているという「現象」は一つの周波数を形成する。
そして、結果として、それは拡張していく。新たな、時間軸が誕生する。それは、暴力に満ちている予感がする。
2014.3.21
「高い壁39」
爆発と収縮は同時に起きているのかもしれない。それは一つの「状態」を表すのかも知れない。
結婚する前、その何年も前に、奥さんと(その時は未だ奥さんではない)映画を観に行った。デートという事なのだろう。だけど、それは、当時としては(今はどうなのかは知らない)あまりデート向きの映画ではなかった。でも「ジェイコブズ・ラダー」という映画が、どうしても自分は観たくて、映画館に入った。
その映画で、地獄、と監督自身が呼んでいるシーンがあって、手足の無い、身体の頭部だけが、見えない速さで、ブレ続けている、病院の場面、がある。
限りなく主観的な、エネルギーの爆発と収縮、時間軸の危うさ、統合点がシフトする、という事実、の感覚から、ふと思い出した。ナースキャップの下には角が生えていた。
でも同じでは無い。あくまでも、どこか通じる物を感じるだけだ。
時間軸からはみ出た、爆発と収縮。今日は天気が良く、窓の外では笹が風に吹かれている。爆発と収縮。爆発と収縮。
2014.3.20
「高い壁38」
灰の粒子が、だんだんとはっきりしてくる。風の動きが、面白い程良く見える。それに伴い靄が薄れ、日の光が差し込み、世界が広くなる。山が在り、空が生まれる。同時に視点が高く、空に上がる。それでも、見渡せない程、世界が広い事が分かる。
灰の粒子だった物は、丁度地球も最初は、粒子の集まりだった様に、集まり、大きくなり、軌道を確保していく。大きすぎて、目に入らない。巨大な何か、になって、視界の外を、周回し始める。心の中の月の様に、意識と、無意識の間を、周回する。天体の様に。その軌道は、把握できない。ただその円運動を感じる。真っ黒い太陽の様に、黒い光が、暖かさとなって、自分を軌道上から照らす。
その全てが、一瞬のうちに、ブラックホールの様に、中心の一点に、凝固し、収縮する。固くて、黒い、玉になってしまう。次の瞬間、それは、絶えきれず、元の世界に、爆発し、広がる。中心にブラックホールがあり、全てを吸い込むならば、外周には、巨大な、灰であったものが、回り、引き合いをしている。エネルギーが、収縮と爆発の連鎖を繰り返す。
2014.3.19
「高い壁37」
何で英語なんだ?と思う。自分の中に居て、英語で話すこの人は、誰なんだろう?周囲を見回す。その人は決して視界に入らない。360°灰色の光と灰色の地面。
視点であり、それ以上でもある、自分は定点なので、吹く風は必ずその点を中心に回転する。360°の魚眼レンズの様に、世界が筒型をしている。その中心に、これを書いている自分が居る。
前後左右に、灰の嵐が吹き荒れ、後ろに吹き抜けた風は前から、前に吹き抜けた風は後ろから、戻って来る。今日という日を、その中で過ごすのだと思う。紛れもない「日記」として、その事を、ここに書いておく。灰の粒子が少し大きくなった様に感じる。
2014.3.18
「高い壁36」
歩きながら、ふと、思い当たる。立ち止まる。そうだ、「今眠れば」良いんだ、と気付く。目を閉じる。眠気が襲って来る。風は一向に止まない。左手の指先が、風化していく。無数の細かい灰となって飛んでいくのが分かる。恐い。でも、これで良いのだ、と思う。心臓の辺り、或はみぞおち、の辺り、が、いきなり吹き飛ばされる。ドーナツの様に、胴体の真ん中で、風が、吹き荒れる。
一旦、身体に、空洞が開いてしまうと、身体という物は、これまでの一生、ずっと思っていたよりも、何て小さいのだろう、と思う。あと、ほんのちょっとしか残っていない。右肩が、腕と共に、吹き飛んでしまった。本当に小さな自分。次の瞬間には、首、頭、左腕、左肩、両足、腰、が、ほとんど同時に、細かな灰になって、吹き飛んでしまった。
風は一向に止まず、灰色の光と、地面が残され、そこに自分が居た、何の痕跡も残らない。「じゃあ、これを書いているお前は何なんだ」と、聴こえる。「Exactly」と誰かが答える。
2014.3.17
「高い壁35」
風が出て来る。灰しかない土地で、灰が舞い上がる。舞い上がった分だけ、足が地面にめり込む。全てが燃え尽きた後の、灰だけの世界。
自分も灰なのだろうか?手も足も灰の様になっている。視界はゼロに等しい。暫く呆然と立ち尽くす。
灰色の光の中、ただ風に吹かれている。目や喉が大丈夫なのは、自分も灰だから?
眠ろうと思う。立ったまま目を閉じる。手が、細かい灰の粒子になって、吹き飛ばされそうになり、慌てて目を開ける。意識を保とうと思う。
じっとしていたいし、眠りたいが、左手の方へと歩き始める。
灰が、動きに合わせて、地面、空中、身体、とで、循環する。
風が強くなる。人の形の粒子の集合体の様になり、灰の上を歩いていく。風が弱くなれば、自分の形も落ち着く筈だ。
2014.3.16
「高い壁34」
粉になってしまうのと同時に、オレンジ色の光量が増える。でもそれは、元からそこに在る光。主体である自分が砕ける事によって、よりはっきりと、知覚できる様になった。
オレンジは更に増えて来る。光なのに触れそうな質感があり、重さのないマグマの様。その光が無数の壁の縦線から、溢れ出して来る。温度は熱いのだろうか?全く何も感じない。一瞬で全てがオレンジの光になってしまう。
球形の壷の部屋は、最初からその様な状態だったのかもしれない。身体が変容する事によって、同一化し、その事を確認出来たのかも知れない。自分が何かをやったのではない。確認できなかった物事を、知覚できるようになっただけだ。それはずっとそこに在ったし、在るのだろう。知覚は限られている。
そのようにして、球体の内側はオレンジで満たされ、上部から、外に溢れ出す。一直線に、上へ上へと、黒い地中を走る。或は既にそうだったのだろう。それは遥かな地表に達し、空に抜けていく。
灰色の地面、灰色のもやがかかった、視界の悪い所。燃え尽きて、灰になった物が、溢れた場所。灰色の空が、光っている。
頭まで、灰の地面に埋まっている。目から上だけ、出ている。灰を吸い込まない様に気をつけながら、身体をモゾモゾと動かしてみる。伸びきらなかった植物の様だと思う。自分は地面の下から生えてきたのだ。そして、地表で、つっかかってしまった。
灰を押しのけ、少しずつ身体を動かし、地上に脱出する。虫みたい、と思う。頭のてっぺんから、つま先まで、灰に覆われている。「ぺっ」とつばを吐く。
2014.3.15
「高い壁33」
足元も、滑る様な、フカフカする感じ。今までは、循環が目に見えなかったのに対し、明らかに一歩毎に、黒化した身体の一部が崩れ、地面と同化し、その分が、新たに地面から補充される。崩壊と充填がより明確になる。環という運動の形を通じて、目に見えて繋がっているが、癒着ではない。あくまでも循環。
崩壊と充填を繰り返しつつ、左手の方へと、歩く。意識が呑み込まれそうになるが、必死でキープする。自分が、地面と繋がった、巨大なキャタピラーになった様に感じる。
壁と地面の隙間に、横になって潜り込む。隙間は狭すぎて、本来なら通れないのだが、壁に触れると、地面と同じ様に同化し、循環し、回る様に、向こう側へと、落ちる。壁の向こう側は、球体の部屋になっている。
縦に無数の細かい筋が入った様に、オレンジの光が、明滅している。壷の様だと思う。球形の中央の床が、平になっていて、そこに立った途端、身体が足元から崩れ始める。壁の光とシンクロして、自分も光を帯び始めるが、同時に、ガタガタと崩れ始める。気付くと胴体も完全に真っ黒に変化していて、足が崩れた衝撃で、袈裟懸けに割れてしまう。炭を割る様に、砕け、時々光りながら、粉々になっていく。これで良い、という声が聴こえ、落ち着いていられる。
2014.3.14
「高い壁32」
鏡が無いので、シャツの中を覗いてみる。やはり、少し灰色っぽく変色しているが、指先程では無い。粉っぽくも無い。靴と靴下も脱いで、足先をチェックする。やはり、手と同じ様に、粉っぽく、真っ黒い。時々光沢を帯びる。炭火か、化学反応の様な、オレンジ色の光の線が、時々見える。
顔はどうなっているんだろう?頭に手をやる、髪の毛の様でもあり、そうでも無い様な、指先と触った時だけ、交ざってしまう様な、感じ。組織が均一化しているのだろうか?でも、身体としては、というか、自分としては、気分が良い位。
少し歩いてみる。粉が、粉の地面に、パフッ、と触れる様な感じだが、地面も足も、別に埃を立てている訳では無い。時々、地面か足か分からないけど、オレンジ色の光の粒が見える気がする。
左手の方にある、岩壁と地面との隙間に、横になって入っていくのだ、と思う。
真っ暗なのか、何なのか、よくわからないが、何がどこにあるのか、よく分かる。
自分の鼻の先にも、オレンジの光が時々見える。
周囲の黒曜石からも、同様の光を感じる。
物体の深い所から、出ているかの様な光。自分からも発している。
両手をこすり合わせてみる。パフパフする感じがする。
2014.3.13
「高い壁31」
そのまま立ち止まっている。石になっている。黒曜石の様な地面と一体化している。何かが循環する。その意識も薄れていく。「ボグッ」と鈍い音がする。足の裏と地面の間にヒビが入る。
「早すぎる」と思うが、それは自分の浅薄な考えなのだと思う。当然と言えば、当然だし、思い上がった感のする表現だが、「人がそんなに簡単に石になる事なんか出来ない」と思う。
かくして、石化は失敗する。あたかもチョコレートのコーティングの様に、身体を覆っていた、石化したかの様な、黒いクラストが、バラバラと砕け落ちる。中から普通の自分が出て来る。何か変わった事があるのか?、知るもんか、と思う。
手を見る。指先から腕まで、真っ黒になっている。炭の中に手を突っ込んだ様でもあり、粉っぽくもあり、時々勝手に光沢を持つ様でもある。汚らしくもあり、美しくも見える。
「だーっ」と自分で呆れる。「だーっ」と呆れて、何回も声に出して言う。手足をいろいろ動かしてみる。アレルギー反応も、違和感も無い。笑う。
2014.3.12
「高い壁30」
説明できない。暗闇の中にいるのに、暗闇ではない。黒の中に白がある、闇の中に光がある。それを身体の中にも外にも感じる。
石になっているのに、石になっていない。
固まっているのに、動く事が出来る。
分離しているのに、一体化している。
見えないのに、見える。
身体があるのに、身体が無い。
循環、のイメージが、変わる。より複雑な、円運動、螺旋状の動きを、伴ったイメージ、動かないのに、動いている、醗酵、をイメージする、それは間違っているし、正しい、身体の中と、地面の中を、何かが自由に、行き来する、龍、と思う。
2014.3.11
「高い壁29」
循環。小さな光の粒子、の様な物が、黒曜石の様な地面と、自分の足の中を、循環する。
徐々にそれが上って来る、膝、太もも、腰、緊張が順番に解れていく、別に、その前にこわばっていた訳では無いのだが。
組成が組変わり、馴染み、循環していく。ふと、以前の「物の見方」のままでは、「石」になってしまうのだろうな、と思う。
組成が変化する事で、意識にも変化が起きている、「何が、どう?」と説明できる変化は、変化ではなく、古いままなのだろう、変な言い方だが、意識の組成が、同時に組変わらなければ、パニックを引き起こすだろう。それは、「石」になってしまう、という事なのだと思う。「説明」という行為を、どれほど、日常的に、神格化し、依存しているのか、気付く。
2014.3.10
「高い壁28」
彷徨わなければならない、そう思う、神に祈る、何の言葉にもならない祈り、暫くじっとしている。
地面は黒曜石の様な、固まったタールの様な、つやのある、黒くて滑らかな、石で出来ている。
足元から少しずつ、自分の組成が、黒曜石に同化して行くのが分かる。以前の様に、沈んで行ったりはしない。
もし、全てを諦めて、ずっとここに立ち止まっていたら、鍾乳石の様に、完全に石になってしまうだろう、恐らく、それには、とても長い時間が必要。
足裏からふくらはぎの辺りまで、内部で、地面との交流の様な、流れ、が成立し、馴染み、リラックスする、循環、と思う。 |
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115.8.13~16.9.9 5.1.30~15.8.9 14.9.9~15.1.27 14.4.30~9.7 14.3.10~14.4.21 14.2.12~14.3.9 13.11.7~14.1.29 13.9.10~13.11.4 13.5.31~13.8.31 13.1.23~13.5.27 12.12.31~13.1.16 |
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